

じった粘血便に変わります。
しかし、最近は下痢でも一日二〜三回の普通の軟便で血便や腹痛もない軽症赤痢も増えており、便の培養検査を行ってはじめて分かるといったことも珍しくなくなっています。
症状が軽いため、赤痢とは気づかず単なる下痢だと思い込んでいると、菌を体外にまき散らすことになり、隠れた感染源になるわけです。
東南アジアなどの地域への旅行者による輸入感染が約九〇%といわれていますので、この地域を旅行され感染の可能性があるときは、単なる下痢と思わず検便を受けて確かめてみることです。
しかしなんといっても、流行地での生水、氷、生の魚介類、生野菜などは危険ですので、熱を加えて調理したものを食べることです。
また、用便後や食事前には手洗いをきちんと実行することです。
コレラはわが国では法定伝染病と国際検疫伝染病に指定され、海外からの侵入を港や空港の検疫で防止していますが、やはり海外から持ち込まれる輸入感染症として、毎年患者は絶えることはありません。
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